高砂シンガポールは、2014年3月オープンの5 Sunview Roadの新しい施設に移転。これにより、フレーバーとフレグランスの製造設備が、研究開発部門とともに一つ屋根の下に統合されました。
環境に優しい建築を推進する建築建設庁(BCA)のグリーンマーク奨励制度に則り、国際的にも認められた環境設計とパフォーマンスを親和させる、幾つかの鍵となる取り組みが取り入れられました。
新しい施設は4Eの理念をもとに設計されています。
- 環境に優しい(Environmentally Friendly)
- 従業員の安全(Employee Safety )
- 高効率(Efficient)
- 拡張可能(Expandable)
環境に優しく
太陽光発電
太陽光発電システムは、化石燃料に比べCO2排出量が少なく、環境の持続可能性に貢献しています。
高砂シンガポールでは、工場・管理棟の屋上に太陽光発電パネルを設置するため、地元企業であるSunseap社と提携し、取り組みを進めています。2015年度から発電を開始し、TISの年間電力使用量の約3%を供給しています。
排水処理施設
移転前の工場での、第三者による排水の処理や廃棄はコストもかかり効率も悪いものでした。新しい敷地には、フレーバーとフレグランス両方の工場からの排水を処理するための、新しい排水処理プラントが設置されました。これにより、両方の工場から発生する排水は公共下水に排出される前に、法令で要求されるレベルまで処理することが可能です。
臭気管理
新しい工場では総合排気とスクラバーを設置し、工場のさまざまな工程で発生する匂いを近隣に許容いただけるレベルまで抑え、環境のためきれいで新鮮な空気をつくりだすよう努めています。
建物内への太陽光の供給
工場棟と事務棟ともに、自然光の恩恵を最大に生かし、建物内の空間の可視性と有効性を高めること窓ガラスを取り入れました。この結果、昼間の電力使用量を削減することができました。
効率性
自動倉庫
コンピュータ管理された倉庫管理システムは原料及び製品の追跡、保管そして検索をし易くしてくれます。システムは手作業による在庫管理と無駄なフォークリフトの動きをなくしました。この自動化で人手による作業が減り、安全性は向上、高い密度でのより多くの保管が実現しました。
従業員の安全
4階建ての新工場では、作業の流れとモノの流れがフォークリフトやリーチフォークへの依存を減らすよう見直され、結果として従業員の安全が向上しています。
拡張可能
サイトの現在の延べ床面積2万2,000㎡に対し、将来的には今より最大15%の増床が可能な設計になっています。
環境にやさしい未来に向けて
ISO14001認証取得サイトということが、私たちのグリーンイニシアチブに対するコミットメントを表し、厳しい現実の中「少ない労力で大きな成果をあげる」という環境効率の高い経営の鍵となります。昨今の太陽光発電パネルの値下がりをうけ屋根にこれらの装置の導入することも検討しており、商業電力への依存を減らしていくための方策として注目しています。