認証
高砂香料グループは求められた品質を製造し提供できるよう、ニーズに合わせてISO9001、FSSC22000/ISO 22000など、国際的な品質・食品安全の管理運用のための認証取得を進めています。
最近では、インドネシアにフレーバーおよびフレグランスの製造工場を新設し、2020年3月にISO 9001、そして2020年4月にフレーバーではGFSI承認規格であり、世界の食品関連企業に支持されるFSSC 22000の食品安全マネジメントシステムの認証を取得しました。国内では2022年6月に磐田工場で対象品目の追加という形で認証範囲を拡張しました。このような国際標準システムの導入は、国内外のグループ会社を含む全社的な取り組みであり、国際規格の適切な運用は、グローバルで標準化を推進すると同時に、品質とサービスの向上にも役立てられています。
品質監査
品質管理体制をさらに強化するため、グローバルQCセンターは定期的に国内外の製造拠点に対し実地で品質監査を実施し、システムの継続的な改善を図るとともに、定められた要求事項・基準を満たし、高砂香料グループの事業計画・目標・品質管理方針に沿ったものであることを確認しています。
顧客の安全衛生
高砂香料グループの主要な事業は、フレーバー、フレグランス、アロマイングリディエンツ、ファインケミカルの4部門で構成され、幅広い製品を開発、製造しています。
製品づくりの一環として、全ての製品が顧客の求める安全衛生に適合しているかどうかを常に評価しています。この考え方は、研究開発段階から製品の製造・納入に至るまで適用されています。報告期間に顧客の安全衛生に対する違反は確認されていません。
販売先と表示
高砂香料グループの事業はB to Bビジネスであり、消費者の皆様に直接販売されることはありません。
フレーバーおよびフレグランスは消費財を製造する得意先に販売され、消費者向け最終製品に使用されています。アロマイングリディエンツ製品は同業他社にも販売され、フレーバーやフレグランスの原料として使用されています。ファインケミカル製品は医薬品や化学品を製造するための中間体として使用されています。製品を販売する際には、各種規制や得意先要求事項に応じた製品情報を提供しています。製品情報には通常、次に示す一つ以上が含まれます。
高砂香料グループの製品の製造に使用する原料の情報をもとにする
• 製品の構成
• 安全データシート
• 安全に使用するための情報
報告期間において、製品情報やラベル表示に関する違反は確認されていません。
コーシャ、ハラール対応
地域の文化や習慣を尊重した製品づくりにも積極的に取り組んでいます。
地域の文化や習慣の中には、宗教上の戒律として厳格に遵守しなければならないものもあり、そのような戒律に適合し、安心してお使いいただける製品の拡充に努めています。
宗教上の戒律として代表的なものに、ユダヤ教によるコーシャ、イスラーム教によるハラールがあります。これらは共に「許されたもの」の意味であり、それぞれの信徒たちが安心して生活する上での根本的な意味をもって厳格に遵守するものです。コーシャは主にアメリカを中心に、アメリカの事業所から供給される製品に対応しています。
ハラールは主として東南アジアを中心に、シンガポール、マレーシアの事業所から供給される製品に対応しています。
日本でもアメリカや東南アジアの事業所や得意先に向けた製品や製造中間品を供給しており、コーシャに適合した合成香料や食品香料を供給しています。また、当社の主力製品であるl-メントールをはじめとした合成香料製品や食品香料製品についてハラール証明取得品目数を拡大させています。今後も引き続きコーシャ、ハラールに適合した日本製品を増やしていき、高い品質を備えグローバルに地球環境に配慮した、地域の文化や習慣にとっても安心できる製品の製造と供給を今後一層充実させていきます。
専門技能トレーニング
品質とサービスをより良いものに改善し維持していくために、グローバルQCセンターが国内外全ての品質管理部門に対し、官能評価や検査技術などに関するさまざまなトレーニングを実施しています。
このトレーニングシステムは、世界中の全ての顧客に同じ高品質のサービスを提供し、高砂製品が一貫して顧客の全ての要求を満たすか、それを上回ることを保証するための鍵となります。最近のフレーバーQCトレーニングでは、官能検査、ガスクロマトグラフィー、メンテナンス手順、ラボ環境の維持のためのベストプラクティス、さらに特定の分析分野を改善・強化するために、拠点のニーズに応えることも目的としています。加えて、ISO/IEC 17025スキームに基づいた技能試験を実施することにより、検査技能を標準化し、最高レベルで維持するだけでなく、検査担当者の意欲を高めることにつなげています。
フレグランスQCトレーニングでは、天然原料や最終製品の嗅覚トレーニングを行い、それらの複雑な性質や特徴を把握することにより、原料・製品の品質の許容水準を共有するための議論も行われました。トレーニング終了後、テクニカル・レファレンスとして妥当性が確認された参加者は、自らの拠点で日常的な嗅覚トレーニングを支援・指導し、フレグランスQCセンターの官能面での窓口として活動します。全てのトレーニングの結果は各拠点の責任者へ迅速に共有されると同時に、必要に応じて課題設定が行われる仕組みになっています。これらのトレーニングは、世界中のお客様に最高品質の製品を提供し続けるための重要な取り組みであり、高砂製品の品質の標準化に寄与するだけでなく、「One-TAKASAGO」としてのQCチーム間のチームワークの向上にもつながっています。
動物実験に関する宣言書
高砂香料グループは、フレーバー、フレグランス、アロマイングリディエンツ製品の研究開発に関して以下を宣言します。
- 動物実験を行なわない
- 動物実験を伴う活動に対して資金等の提供を行なわない
なお、法令により求められる場合は除きます
宣言書のPDFは下記よりダウンロードいただけます。