コンプライアンス委員会
高砂香料グループは、コンプライアンスを経営の最重要課題の一つと認識し、公正かつ適正な事業活動と有効なコーポレート・ガバナンスの確保を図りながら、コンプライアンス体制の継続的改善に努めます。社長を委員長とし、常勤取締役および常勤監査役を委員としたコンプライアンス委員会を組織しています。コンプライアンス委員会では、企業憲章と行動規範に則り、法令遵守を確保、コンプライアンス体制の構築・徹底を図るために審議・推進する委員会です。
倫理的な事業活動への取り組み
高砂香料グループは、「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」の趣旨に賛同し、パートナーシップ構築宣言を公表しました。
「パートナーシップ構築宣言」とは、企業規模の大小にかかわらず、企業が「発注者」の立場で自社の取引方針を宣言する取り組みです。企業は代表者の名前で、「サプライチェーン全体の共存共栄と新たな連携」等を重点的に取り組むことを宣言します。
高砂香料工業は、Vision 2040に掲げる「人にやさしく、環境にやさしく」に則り、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組み、取引先の皆様との良好なパートナーシップの継続に努めていきます。
ホットラインの設置
高砂香料グループでは、従業員のみならずお取引先様などステークホルダーの皆様がご利用いただける「コンプライアンスホットライン」を設置し、オフィスでの掲示やお取引先様へのご案内を行うなど利用者への制度の周知も行っています。ホットラインに提出された全ての情報は極秘に扱われます。相談件数は、毎年のサステナビリティ報告書で公開しています。

内部通報窓口「明日への窓」
高砂香料グループの国内(関連会社含む)拠点では、当社の業務に従事する全ての者が利用できる相談窓口「明日への窓」を設置しています。社外窓口として、法律事務所に所属する弁護士も含まれています。内部通報の対応内容はコンプライアンス委員会に報告することにより、通報者からの信頼性を向上させ、内部通報の促進をはかる運用としています。また、従業員等が通報・相談したことを理由に不利益な取り扱いを受けないことを社内規程に定めています。
競争法への取り組み
高砂香料グループは、倫理的な事業活動を行うため、日本における独占禁止法をはじめとする各国の競争法を遵守しています。公正な競争慣行に関する社員研修も実施しています。
贈収賄防止への取り組み
高砂香料グループは、企業による贈賄行為が公正な競争を阻害するものであり、企業の信頼を大きく損なうものであると認識しています。この認識の下、「高砂香料グループ贈収賄防止ポリシー」を設け、事業を行う国および地域の贈収賄法規制を遵守し、贈収賄を例外なく禁止しています。これにより、高砂香料グループ各社の従業員および役員による贈賄行為を防止し、公正かつ倫理的な事業活動を徹底して行っています。
「高砂香料グループ贈収賄防止ポリシー」では教育研修の実施や相談・通報体制等の整備を定めています。
反社会的勢力排除の取り組み
反社会的勢力に対する姿勢を「企業憲章・行動規範」「サプライヤー行動規範」に明記しており、グループ全体のみならず、サプライチェーンにも働き掛けを行い反社会的勢力排除に取り組んでいます。さらに、東京都暴力団排除条例に対応して、取引基本契約書に反社会的勢力排除条項を盛り込んでいます。
税務コンプライアンスへの取り組み
当社グループは、納税を企業が果たすべき最も基本的かつ重要な社会的責任の一つと認識しており、適正な納税が、事業を行う国や地域の発展に重要な役割を果たしていると考えております。
- 租税回避を目的とした税務プランニングやタックスヘイブンの利用はせず、各国の法令および規則や、経済協力開発機構(OECD)が示すガイドライン等を遵守しています。
- 外部専門家や他部門との連携を強化しつつ、適切な人材を確保・育成することで、納税コンプライアンスの向上、税務リスク低減を果たせるような体制を構築しております。また、各国税務当局からの指摘、税務訴訟などの状況を共有することで法令の遵守、リスクマネジメントの強化を図っています。
- 各国の税務当局と良好な関係を構築・維持するとともに、当局の要請に誠実に対応しています。また、適用される法律および規制に基づき要求される情報を適切に開示し、各国の税務当局に対して、透明性と信頼を確保するよう努めています。
企業倫理監査
持続的な企業運営を行うためには、私たちは自社のビジネス慣行を理解し、企業倫理を高め、社会的責任の原則に準拠していることを確認する必要があります。当社は、SMETA※を活用し、自社拠点の第三者監査機関による倫理監査を実施しています。SMETAによって、自社拠点のコンプライアンスを適切に確認し、監査結果や指摘事項に従い改善に努めています。
高砂香料グループではSMETAを全世界で定期的に受けることを計画し、主要な製造拠点すべてでSMETAを実施しています。SMETAは、国際労働機関(ILO)が定めたETIベースコードに基づき、以下の項目をチェックしています。
【SMETAにおける主な監査事項】
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※ SMETA:Sedex Members Ethical Trade AuditはSedexが設計した倫理取引監査基準であり、世界で最も広く使われている社会監査基準の一つです。SMETAは、4つの柱である①労働基準、②安全衛生(H&S)、③環境、企業倫理の領域をカバーしています。
倫理監査に加えて、サステナビリティ評価機関であるEcoVadisのSAQでコンプライアンスをレビューしています。例えば、全業務範囲で連続7日間の範囲内で24時間の休憩を取得していることをSAQ対応を通じて確認しました。