平塚工場は1947年3月に開設された歴史のある工場で、現在では高砂グループ国内における唯一のフレグランス(香粧品香料)製造工場です。2013年に関係者の方々にご迷惑をお掛けいたしました火災事故を大きな教訓とし、安全・安心・安定した操業に向け、様々な取り組みを実施しております。
火災事故以降は大きな事故は起こすことなく操業を継続しております。日常の生産活動に危険予知活動を取り入れ、安全活動のさらなる強化に努めております。生産するフレグランス製品は、国際品質規格(ISO9001)のもと、徹底した品質管理下で製造され、国際環境規格(ISO14001)のもと、環境負荷や環境リスクの低減に取り組んでおります。
火災事故再発防止対策
火災事故対策として以下の安全対策を実施しております。
①アースポイントの増設とアースボンディングの徹底、②床の導電性の確保(帯電防止床、金属床への変更、メタルテープの施工等)、③静電安全靴の定期的な性能チェック、④導電性台車の導入、④作業手順の見直し、⑤静電気安全教育の実施、⑥初期消火訓練の実施、⑦危険物の漏洩対策等。
以上の項目以外にも安全監査での指摘事項、ゼロ災推進パトロールでの指摘事項を改善し、職場の安全向上に努めています。
環境負荷低減 臭気苦情防止・大気・水質汚染防止への取組み
臭気苦情対策:活性炭脱臭塔の処理能力検査、定期的社内臭気パトロール
「地域住民からの臭気苦情ゼロ」をISO14001の環境目標に掲げ、工場内外の臭気パトロールを実施することで臭気漏洩防止に努めてきました。また、有機則に則り作業環境の強化を目的とした全体換気装置の有効活用と局所排気装置の設置により、従業員の安全衛生と同時に臭気放散防止を強化し、臭気苦情がゼロの工場を継続しております。また、第三者機関による敷地境界の臭気測定を定期に依頼しております。
水質汚濁防止の取組みでは、系外への流出防止対応として、構内最終枡に緊急遮断弁を設置しています。また、漏洩事故を想定した緊急事態対応訓練を定期的に実施、緊急遮断弁操作訓練の他、発生元での流出防止訓練により緊急時対応に備えるなど環境汚染防止策を講じています
エネルギー管理
エネルギー:排水処理場のブロアーを省エネタイプに切り替え、排水曝気槽散気管を更新しブロワーへの負荷を軽減、さらに曝気ブロアーに間欠タイマーを設置したことで大幅に電力を削減、フォークリフトのバッテリー型への切り替えによるCO2排出量削減、排水処理場の放流水を循環させることによって地下水の使用削減を図った他、雨水の有効活用により上水の使用削減も果たしました。さらに、工場で使用するエネルギーの効率的な利用について工場従業員が一体となった活動を展開しております。各部署に省エネ委員を配置し、エネルギー原単位及び、省エネルギーに関する活動について議論するエネルギー管理委員会を隔月に開催しております。このような取り組みを通して、継続的な省エネ(CO2の排出量の削減)・節水・廃棄物の削減を検討し地球環境負荷の低減に努めております。
5S・カイゼン活動
事業活動の基本として平塚工場では、工場内の5S※状態を点検する「工場長点検」「部門間点検」「事務局点検」などの各点検を設定し、日々の事業活動そのものが自然に5S・カイゼン活動につながるように取り組み、5Sや事業活動で改善すべき点を従業員自ら計画書を作成して提案するカイゼン提案制度を実施しています。
※5S:「整理」「整頓」「清潔」「清掃」「躾」の頭文字を取ったもの。
自然・地域社会との共存
地域社会とのコミュニケーションを図るため、平塚市環境審議会、平塚市危険物安全協会、平塚地区環境対策協議会、平塚市工場等環境緑化推進協議会等の各種協会活動へ積極的に参画しています。
また、地元小学生との相模川河川敷清掃、お花畑へのチューリップの球根植栽等、地域行事や環境保全活動にも積極的に取り組み、地域の活性化に尽力しています。
大栄産業株式会社
平塚配送センター
高栄産業株式会社は、高砂香料工業鹿島工場と高砂香料工業磐田工場の各工場内に作業所があり、工場の作業に協力しています。また、平塚工場と隣接して平塚配送センターが各生産拠点で製造された製品の保管と出荷業務を行っています。
ISO22000の品質目標を掲げ、食品の安全・安心・安定をお客様にお届けしています。
安全対策
平塚工場と協力してゼロ災活動の推進、5Sカイゼン活動とパトロール、KYT(危険予知トレーニング)活動の継続や安全監査部による安全監査の取組み等によって労働災害の防止に努めています。
環境対策
従業員へは5Sカイゼン活動を通じ、省エネルギー活動について日々、啓蒙と取組みの実施。
また、構外清掃、工場内外の臭気パトロールを実施して近隣住人の皆様にご迷惑をお掛けしない継続的な取組みを行っています。
平塚配送センターは、出荷検品作業者とフォークリフトが混在した作業場所です。特に両者が集中するエリアでは、写真のコーターリフトを採用して作業者の積極的な指差呼称の励行とKY(危険予知)を発揮させて安全が最優先の職場造りに努めています。