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磐田工場 業務
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「工場のポテンシャルを、引き出すために。」

稲冨 和真
KAZUMA INATOMI

磐田工場 業務室
2016年入社 生命ナノシステム科学研究科 物質システム科学専攻 修了

  • 高砂香料を志望した理由は?

技術力と働く環境に惹かれて。

学生時代に行っていた質量分析についての研究が、香りに関連した分野でした。そのうえで、偶然にも教授の知り合いに当社を知っている方がおり、話をお伺いしたところ、研究技術が高く、働きやすい環境であるとすすめられ、魅力を感じました。実際に選考に参加してみると、面会した人事担当の方々に丁寧に対応して貰えたこともあり、入社を決めました。

  • 現在の仕事内容を教えてください。

工場におけるものの流れを管理する

業務室は事業部によって決められた製造計画をもとに、原料や製品の管理を担っています。香料の原料は、法律やお客様のご要望に応じて適切に保管することが求められます。一方、製品についてはお客様へスムーズに出荷するため、各部署との調整や運送会社の手配などを行っています。また、効率的な製造を目的として、各製造工程を可視化し、社内全体で共有できるシステムの構築など、製造にかかわるシステム導入・改善も大きな仕事のひとつです。

  • 仕事のやりがいと苦労する部分を教えてください。

工場の動き全体にかかわれる、おもしろさと責任がある。

工場における輸入と輸出を管理する業務を担っているため、発注や発送手続きでミスが生じてしまうと製造や出荷を止めてしまう可能性があります。そうした役割の大きさが、プレッシャーになることも。しかし、一方で、製造にかかわる全体の計画策定やシステム改善の話し合いに参加できるため、工場全体を俯瞰して、改善点などを見つけやすいという利点もあります。そうした製造過程での問題を察知し、改善できた際はやりがいを感じます。

  • これからの目標を教えてください。

円滑な製造を支える、調整役をめざして。

中期的な目標として、業務の効率化を促す新しいシステムの導入を視野に入れています。たとえば、今まで一部の当事者にしかわからなかった製造の進捗状況や出荷予定などを複数人で共有できるシステムを導入。今まで以上に各社員のタスク管理がしやすくなることをめざしています。そのほかにも、最近では環境負荷や品質保証に対して、世界的に基準が高くなっていることを受け、製品の品質をデータで保証できるシステムの導入も検討しています。

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  • 印象に残っているエピソード

困難を乗り越える、チームの力を実感。

製造部に所属していたときのこと。l-メントールの合成反応を行う際、触媒が機能せず、製造が思うように進まないことがありました。そのため、問題の解決に向け、触媒の反応を阻害する不純物が入っていないか、一からプロセスの見直しを行いました。まず、研究開発部に依頼し、原因となりうる不純物を分析。さらに、現場でも設備の老朽化や原料の品質、製造装置の構造に至るまで綿密な確認を行いました。結局のところ、研究所の何百倍ものスケールで製造する現場では、研究の段階では予想できない問題が生じていることが発覚。最終的には、研究所の分析力と現場の経験によって問題は解決しました。改めて、本社含めさまざまな部署や多種多様な経験をもった社員一人ひとりの力が合わさり、各製品ができていることを肌で実感。また、自分も周りを支えることができる専門性を身につけようと思いました。

私の好きな香り

海苔の香り

産地の違いによって、香りが異なる海苔の香りに惹かれます。そうした差が生まれる背景には、匂いの成分が単一ではなく、複数の物質が関与していることや産地ごとに加工方法が異なることが関係しているとされています。海苔に含まれる成分に対して、人間の鼻の受容体がどのように作用するのかが非常に興味深いです。

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※こちらの記事は取材当時のものです。