第65回香料・テルペン及び精油化学に関する討論会(TEAC)でベストプレゼンテーション賞を受賞しました。
高砂香料工業は、2021年10月30~31日に開催された第65回香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会 (TEAC)にて、ベストプレゼンテーション賞を受賞しました。
100% Biobased (-)-Musconeの新規触媒的合成プロセス開発
ジャコウジカの分泌物に含まれる(-)-Muscone はムスク香料の中で、天然に存在する代表的なものであり、生分解性を有します。現在、多くの合成ムスク素材が開発されていますが、産業利用されているムスク香料化合物の多くは、化石資源から製造され、再生可能資源や天然資源を用いた製造例は、これまでほとんど知られておりません。 SDGsの観点から、生分解性を有し、化石資源に頼らないサステナブルな香料素材が求められており、今回、100% Biobased (-)-Musconeの合成ルートを開発いたしました。自社開発したRu-MACHO®に加え、新規Ir触媒による増炭反応および新規な分子内気相アルドール反応を含む、全工程に触媒反応を用い、グリーンケミストリーを駆使した合成経路を見出しました。