ISOT2020で口頭発表を行いました。
高砂香料工業は、2020年8月3~7日に開催された18th International Symposium on Olfaction and Taste (ISOT2020, バーチャルミーティング)にて、下記2件の口頭発表を行いました。
Effect of Chemesthesis on the Sensory Evaluation of 'koku'
当社のコク付与素材開発研究の一環として、トムヤムクンスープをモデルに、Chemesthesis(味・香り以外の化学的感覚で主に辛みや冷感温感を司る感覚)の要素がコクの重要な構成要因であることを示しました。コクの官能評価手法としては、実際の喫食シーンを想定し、同時に知覚される味覚、嗅覚、 Chemesthesisの時間変化を可視化するために、Multi-sip TCATA(Temporal Check-All-That-Apply)法を好適に使用できることを紹介しました。
The effects of the intake of white pepper extract on the Human brain activity
ピペリンを主成分とするホワイトペッパーエキスを摂取した時の生理心理効果について、脳の覚醒水準の指標であるCNVを用いて検討しました。13名の実験参加者に対し、100 mlのホワイトペッパーエキス水溶液摂取前後にCNVを測定した結果、摂取後に覚醒水準の上昇が認められました。また、主観評価では摂取後に「高揚感」が得られました。以上の結果から、ホワイトペッパーエキスの摂取によりヒトの生理心理状態が活性化することが示唆されました。