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グリーンケミストリーを支える原料調達強化

 

高砂香料工業株式会社(代表取締役社長:桝村聡)は、当社が注力するグリーンケミストリーにより生産される主力製品 -メントールなどの原料の調達を強化するべく、この程、LAWTER B.V.(本社 オランダ王国)の一部株式取得と、LAWTER社の親会社であるハリマ化成グループ株式会社(代表取締役社長:長谷川吉弘)との合弁契約の合意に至りました。

 

 

 

松(パイン)を出発とする「パインケミカル」は、樹脂、化成品から電子材料など様々な用途に活用されています。そのなかでも、粗サルフェートテレピン油やガムテレピン油は、 l -メントールなどの香料の原料として用いられていますが、特に、ガムテレピン油は、同時に産出されるガムロジンの需給変動の影響を受けることから、ここ数年来のガムロジン需要の低迷は、ガムテレピン油価格高騰の要因の一つとなっています。

 

一方、昨今、原料サプライチェーンの透明性 (トレーサビリティー) への要求が高まっており、Carbon Disclosure Project (CDP) でも森林に関する情報開示要請プログラム (CDPフォレスト) が2013年より開始されています。持続可能な開発目標 (SDGs) でも掲げられている「陸の豊かさも守ろう」(ゴール15)にて言及されている「森林の持続可能な管理」とも相まって、森林資源を活用する企業の原料調達における川上統合(Backward Integration)は、「責任ある調達」を推進する上で重要性を増しています。

 

 

 

LAWTER社では、パルプ・製紙工場から得られる粗サルフェートテレピン油を主な粗原料としている為、ガム相場の変動によるリスクは比較的低く、供給及び価格の安定性や、トレーサビリティー情報の開示においても、より優位性があります。高砂香料工業は、今般のハリマ化成グループ株式会社との合意により、アロマイングリディエンツ事業を始めとした各事業の基盤となる原料の調達安定性の改善・向上及び長期的な事業展開の強化を目指します。

 

 

 

今年創業100周年を迎えた高砂香料工業は、「技術立脚の精神に則り社会に貢献する」との企業理念のもと、日本で最初の合成香料(アロマイングリディエンツ)を製造する会社として設立されました。より良い香料を世界に送り出して行く上で大切な原料を、サプライチェーンの上流に遡り、パートナーとの連携を通じて、持続可能に確保すると同時に、それぞれの産地の環境、生産者及び地域社会の支援ともなる調達プログラムTaSuKI(たすき:Takasago Global Procurement Sustainability Key Initiatives)を今後も進めてまいります。

 

 

 

TaSuKIについては、「社会・環境報告書」や、高砂香料工業のホームページでも取り上げております。

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