芝山細工透彫花鳥文香炉 画像 芝山細工透彫花鳥文香炉 全体に菊花と流水文を透かし彫りした銀製三足の香炉。側面二ヶ所にそれぞれ桜に鷽図、籬に菊図を玉石象嵌であらわした象牙を嵌める。象牙や木などの素地に玉石を象嵌して文様をあらわす装飾様式は、江戸時代に芝山仙蔵によって確立されたと伝えられ、「芝山細工」と呼ばれる。立体的で豪華な装飾は、明治期に海外向けの輸出工芸に多く用いられた。 画像 江戸時代後期 全体に菊花と流水文を透かし彫りした銀製三足の香炉。側面二ヶ所にそれぞれ桜 … 七宝花鳥文香炉 画像 七宝花鳥文香炉 全体を有線七宝の技法で装飾した鼎形の香炉。七宝とは銅や銀の素地にガラス質の釉を焼きつけて文様をあらわす技法。特に細い線状の金属を文様の輪郭線に用いるものを有線七宝という。本作は全体を黒地とし、唐草文や七宝繋文を有線七宝であらわす。側面二ヶ所には窓枠の中に梅樹に小禽図、菖蒲に鷺図を描く。ふたつの花鳥図はそれぞれ春夏の情景となっており、桃色の釉薬が黒地に映えて美しい。 画像 明治時代 全体を有線七宝の技法で装飾した鼎形の香炉。七宝とは銅や銀の素地にガラス質 … 楽弘入 緑釉龍虎香炉 画像 楽弘入 緑釉龍虎香炉 全体に緑色の釉薬をかけた鼎形の陶製香炉。蓋に咆哮する虎を象り、炉に龍を金彩であらわして龍虎とする。龍虎は互いに力の優劣のないふたつの強者を象徴するモチーフ。樂弘入(1857~1932)は、16世紀に始まる樂家の十二代。父慶入とともに明治維新前後の茶道停滞期の樂家を支えた。 画像 明治~大正時代 19~20世紀 全体に緑色の釉薬をかけた鼎形の陶製香炉。蓋に咆哮する虎を象り、炉に龍を… 冨本憲吉 白磁香炉 画像 冨本憲吉 白磁香炉 高砂香料工業創業20周年の記念品として制作された白磁の四足香炉。銀製火舎には富本が好んで用いた四弁花を透かす。富本憲吉(1886~1963)は、「模様から模様を造る可からず」という信条のもと、すぐれた図案の作品を手がけた陶芸家。色絵磁器の重要無形文化財技術保持者(人間国宝)であり、色絵作品で知られるが、白磁にも力を注ぎ、大正期から晩年に至るまで研究を続けた。本作は端正な造形の火炉につややかな釉薬をかけ、品格あるたたずまいである。 画像 1940年 高砂香料工業創業20周年の記念品として制作された白磁の四足香炉。銀製火舎に… 長野垤志 鉄銅蝉文香炉 画像 長野垤志 鉄銅蝉文香炉 蓋に浮き彫りで三匹の蝉をあらわした三足の銅製香炉。直線的でモダンな造形に蝉のモチーフをみごとに調和させている。長野垤志(1900~1977)は茶の湯釜制作の第一人者として知られる鋳金家。古美術研究をよくし、茶の湯釜研究の著作も多い。1963年に重要無形文化財技術保持者(人間国宝)に認定されている。 画像 昭和時代 蓋に浮き彫りで三匹の蝉をあらわした三足の銅製香炉。直線的でモダンな造形に … 加藤卓男 ラスター彩花文香炉 画像 加藤卓男 ラスター彩花文香炉 青みがかった白釉の地に金色のラスター彩で花文を描いた香炉。ラスター彩とは、イスラーム地域で生産された金属的光沢を持つ特殊な陶器や陶用顔料のこと。その技法は18世紀以降衰退したが、陶芸家加藤卓男(1917~2005)はこの技法に魅せられ、1970年代より再現に取り組んだ。1995年には三彩の重要無形文化財技術保持者(人間国宝)に認定されている。 画像 昭和時代 青みがかった白釉の地に金色のラスター彩で花文を描いた香炉。ラスター彩とは … 一覧に戻る